「遺品整理の認定資格」遺品整理士とは
このページでは、故人の所有物を片付ける遺品整理の民間認定資格、遺品整理士とはどんなものかを説明します。
遺品整理の知識を認定した民間資格
遺品整理には、一般的な不用品の片付けとは違い、気づかいや技術が必要です。遺品整理業者のスタッフで所持している人もいる「遺品整理士」とは、遺品整理の知識を持っている証明になる資格のひとつです。
単なる不用品処分とは違う、遺品整理士とは
遺品整理という仕事は単に不用品を処分するのと違って、遺族に対する配慮や形見分けする品々の仕分け、場合によっては特殊清掃をするなど独自のノウハウが必要となるシーンが多々あります。そのため、民間資格ではありますが、遺品整理士という資格制度があり、必須ではないものの、業者選びの指針にはなるでしょう。
遺品整理士の資格を取得するには、一般社団法人遺品整理士認定協会の通信講座を受講して試験に合格する必要があります。受講期間は2ヶ月ほどで、正解率65%で合格となり、遺品を取り扱う際の心構えや廃棄物処理の法律などを学びます。
教材は教本・DVD・資料集で、受講修了時にウェブや郵送でレポートを提出すると、2ヶ月ほどで合格通知が届き、認定手続きをすると認定証書が発行されます。費用は2022年6月時点で入会金25,000円、会費10,000円(2年間有効)※税不明となっています。
遺品整理士の活動概要とは
遺品整理士の活動内容には以下のような特徴があります。
- 遺族への配慮や供養という認識を持つ
遺族にとっては故人の愛用品などを片付けるのが遺品整理。そのため、思い出の詰まった品々を丁寧に扱うといった心遣いや、故人の魂が宿る品々を供養するといった認識を持って作業を行います。 - 廃棄物やリサイクル品を正しく取り扱う
引越や不用品処分とは違う側面を持つ遺品整理では、独自のノウハウを持って廃棄物やリサイクル品を正しく処理します。 - 遺品整理業界のガイドラインを守る
遺品整理というある種特別な業務をきちんと遂行するため、業界全体でガイドラインを定めて、各種法令を守るという指導がなされています。 - 行政に対する働きかけ
遺品整理に伴う高額請求や不法投棄などのトラブルをなくすため、遺品整理の有資格者に対して行政が優先的に依頼をするような働きかけが全国でなされています。
このように、遺品整理というサービスを利用する場合、遺品整理士がいる業者に依頼することで、遺族としても安心して故人の所有物を整理できるというわけです。
「遺品整理士」とはどんな資格か?
「遺品整理士」とは、一般社団法人「遺品整理士認定協会」が運営する、遺品整理の作業に従事する人に向けた民間資格です。
遺品整理の現場は、単に不用品を整理して処分するのとは違い、遺品を取り扱うという特殊性を持ちます。そのため、整理する遺品の取り扱いや仕分けの方法、遺族への配慮などの知識が必要となり、また時には特殊清掃など特別な技術や独自のノウハウが必要となることも少なくありません。こうした遺品整理をする上で必要となる、基本的な知識を有していることを証明するのが、この遺品整理士です。
この資格を取得するには、運営元である遺品整理士認定協会の通信講座を2ヶ月間受講し、遺品を取り扱う際の心構えや、廃棄物処理の法律などを学んだ後、資格試験を受験することになります。試験に合格すると、遺品整理士認定協会から遺品整理士の認定書が発行され、それと同時に遺品整理士認定協会に加盟することになります。
「遺品整理士」資格の合格難易度
遺品整理士の資格は、資格試験の中でも比較的取りやすく、難易度も低い資格だといわれています。
遺品整理士資格の合格率は、平均して65%程度と高く、受験資格も特に定められていないので、資格取得にチャレンジしやすいのが特徴です。また、試験の前には養成講座を受講する必要がありますが、これも短期間で受講を修了することができます。実務経験の必要もありませんので、通信講座を利用した自宅学習でも、十分資格取得を目指すことが可能です。
講座に関しては、運営元である遺品整理士認定協会が公認した通信講座だけではなく、その他にも複数の通信講座があり、自分が勉強しやすいと思える講座を選択することができます。講座の費用は、遺品整理士認定協会公認の通信講座ですと、受講期間2ヶ月の講座で入会金25,000円、会費10,000円(2年間有効)※税不明となっています。
仕事や学校に通いながらでも勉強がしやすく、また試験内容は、課題レポートの提出のみというのも特徴的です。
「遺品整理士資格を持ったスタッフがいるから安全」
ということではない
「遺品整理士」の資格を持っていると、遺品整理に関する基本的な知識を持っている証明になりますので、お客様からの信頼度は高くなると思います。ただ、比較的誰でも取得しやすい民間資格で、勉強期間の目安も2ヶ月ほどの短期間で取得できてしまいます。実務経験も不要の資格であるため、残念ながら「遺品整理士がいれば安全安心な業者である」とは言い切れないのが、現在の遺品整理業界の実情のようです。
もちろんしっかり勉強し、経験を積んだ素晴らしい遺品整理士も多くいらっしゃいますが、取得しやすいだけに悪用もされやすいというデメリットも含んでいます。ですので、遺品整理業者を選ぶ際には遺品整理士という資格の有無だけで業者の信頼性や安全性を決めるのではなく、対面した時のスタッフの対応や会社の業務実績、見積もりの内容など、全体をしっかりとチェックして決めていくことをおススメします。