遺品整理の流れ
依頼までにチェックしておきたいポイントは?
初めての遺品整理は専門の遺品整理業者に依頼しよう、と検討されている方も多いことでしょう。このページでは、専門業者に遺品整理を依頼した場合、どのような流れでサービスを提供してくれるのかを紹介します。また、実際に遺品整理業者に作業を依頼するまでに、チェックしておきたいポイントをご紹介します。
遺品整理の段取りその1:業者を確定するまでの流れ
業者によって多少の違いはあるものの、まずは遺品整理の実作業前までの流れは主に以下のようになります。
- 問い合わせ
業者の公式サイトなどから問い合わせをします。 - 打ち合わせ・相談
業者から連絡が来て、サービス内容などの説明を受けるとともに、遺品整理したい状況について説明をします。 - 現地確認
遺品整理をする現地に業者が訪問して建物状況や間取り、物品の量などを確認します。近場であれば依頼者も立ち会いますが、遠方や都合がつかない場合、必ずしも立ち会う必要はありません。 - 見積書の提示
現地確認した結果に基づいて業者から遺品整理の見積書が提示されます。複数の業者に相見積をとる場合、内訳や条件などを比較検討することになります。 - 契約と作業日時などの調整
見積書に納得したら契約を結んで、実際に遺品整理をする日時を確定します。この際、詳細な作業手順なども説明を受けます。
遺品整理の段取りその2:作業当日の作業の流れ
遺品整理の作業当日、どのような手順で行われるのかを以下に紹介します。
- 遺品のチェック
遺品の中で残しておく物、遺族で形見分けする物、不用品として処分する物を分類します。 - 遺品の分別と梱包
分類した遺品をそれぞれ段ボールに梱包します。遺品整理の専門業者なら不用品であってもゴミのような扱いはしません。 - 遺品の搬出
梱包した段ボールや、大型の家具や家電などは運びやすいようにバラして搬出します。その際、必要に応じて建物の養生を行います。 - 搬出後の清掃
遺品を搬出したら室内を清掃します。基本サービスの範囲は業者によって異なりますが、1~2時間程度が目安です。 - 作業完了確認
現地立ち会いができるなら清掃後に作業完了を確認します。 - 請求書発行と精算
特に問題がなければ見積書の金額を支払って遺品整理は完了となります。
遺品整理の段取りその3:遺品整理後の流れ
業者によっては遺品整理当日後に以下のような対応をするケースもあります。
- 形見分けする物品の配送
形見分けする物については希望の配送先に送ってくれます。配送料などは別途かかります。 - リサイクル
遺品整理で処分することになった物のうち、リサイクルできるものはリサイクルセンターなどに持ち込まれます。 - 合同供養
思い出の品々について合同供養を実施している業者もあります。基本サービスに含まれる場合もあるので見積もり時に確認してください。
遺品整理業者に支払う費用、負担するのは誰?
遺品整理業者に遺品整理を依頼した場合、当然ですが費用が発生します。そこで確認しておきたいのが、その費用は誰が負担するのか、という点です。
実は遺品整理業者への支払いは、故人の財産から支払うことは基本的にできません。なぜできないのかというと、故人の資産から遺品整理業者への支払いを行うと、財産放棄ができなくなることがあるからです。例えば、故人に多額の負債があった場合、財産の相続を承認するとその負債をも相続してしまいます。ですが、遺品整理の費用を故人の財産から支払ってしまうと、相続を認証したものとされる場合があり、遺品整理後に負債が発覚しても、財産放棄ができず負債を背負ってしまうことになることが考えられます。
こうしたトラブルを避けるためにも、遺品整理業者への費用は、故人の財産からではなく、相続人である遺族の方が負担されるのが基本となります。また、貴金属など価値の高い遺品を勝手に売却するのも、後に相続放棄ができなくなることがあるので、注意しましょう。
こんな依頼も出来る!遺品整理オプションサービス集
故人の遺品といっても、その量や種類は多岐に渡ります。遺品整理は、そうした膨大な品物を仕分けして処分したり、使用していた部屋を掃除したりと、しなければならないことが多く、遺族の方が満足できる整理をご自身で行うには、かなり負担が大きい作業です。
遺品整理業者では、遺品整理に関する様々な作業に対応することで、遺族が心身ともにらくに、そしてすっきりと納得できる遺品整理を提供しています。
遺品整理業者に依頼出来るサービスとしては、遺品の仕分け・片付けといった基本的な作業をはじめ、現場のハウスクリーニング(清掃)、遺品の供養、不用品の買取サービス、事故現場・自殺現場などの特殊な清掃作業(害虫駆除・消臭作業)、リフォーム、家の解体、不動産に関する相談や、相続に関する相談などが、主なオプションサービスとして挙げられます。
また、最近では携帯やパソコンなどのデジタル遺品の整理や処分、供養にも対応したサービスを提供してくれる会社もあります。
遺品整理業者に依頼したい作業やサービスが複数あるのであれば、1社で様々なサービスを提供している対応力の高い遺品整理業者を選ぶことで、あちこちに相談したり依頼をせずに済むため、便利です。
遺品整理を依頼する際の注意点
遺産整理を業者に依頼するためには、事前にしっかりチェックしておく必要がある事柄がいくつか存在します。
近年は、遺された家族で遺品整理を行うのではなく、遺品整理業者に遺品整理を代行してもらうケースが増えています。ですが実は、遺産整理サービスは、誰にでも依頼ができるわけではなく、故人の遺産の相続人でなければならないのをご存知でしょうか。そのためまず第一にチェックすべきなのは、相続権のある親族に遺品整理を行うことの了承を得ることです。故人の遺品は全て遺産となり、相続の対象となりますので、これを怠ると、後に親族間でのトラブルに発展する可能性もあります。
次にチェックしたいのが、故人の資産状況です。遺品整理後では相続放棄ができない可能性がありますので、故人に借金など負債があるかどうかは、事前にしっかり調べておきましょう。
また、遺品整理にかかる費用負担についてや、形見分けについて、遺族間で事前に話し合っておくことも、トラブルのない遺品整理を行うために注意しておきたい点です。