遺品整理の費用相場
知っておきたい、遺品整理に関するお金の相場
遺品整理を業者に依頼するとなると、故人宅の遺品整理にかかる費用はいくらくらいなのか、予算内で納めることができるのかが、とても気になるところだと思います。そこでここでは、遺品整理に関する費用の相場についてご紹介していきます。
一般的な遺品整理の料金体系や相場感
遺品整理にかかる料金は業者による違いだけでなく、料金体系自体にも違いがあり、主には以下の3タイプがあります。
遺品整理する部屋の間取りなどを基準とする
遺品整理の対象となる家や部屋の間取り、建物構造や設備環境などを基準にして料金を算出する方法です。「~K」や「~LDK」といった間取りごとに料金を設定しているケースや、建物空間の立法メートル単位で単価設定しているケースがあります。
空間に対して整理する物が少ないと割高になりますが、物が山積していたり仕分けに手間がかかりそうな場合は結果的に割安となる傾向もあります。
搬送で使うトラックの容量と台数を基準とする
引越業者の料金設定などにも見られますが、トラックが2tか4tか、そして搬送に必要な台数は何台かによって料金が変わります。
いわゆるグロスでの見積もりとなり、例えば1台分ぎりぎりに近い量ならお得感が出ると思いますが、1台をちょっと超える量で2台分になってしまうとかなり割高になります。
業者は事前に見積もりするのでちょっとだけオーバーするケースはあまりないでしょうが、1.5台分でも2台分となるので注意してください。
物品個別に回収・処分費用を算出する
不用品処分サービスと同じように、処分したい物品ごとにその料金を計算する方法です。点数が少なければ明細がクリアとなり納得できる結果となりますが、ゴミなどが多量に混じっている場合は個別試算が難しくなります。
物品の個別算出は整理する遺品によってまちまちなので相場が出しにくいのですが、間取りとトラック基準の場合とは物量と比例するため、ある程度の目安はあります。
例えば、1Rや1Kの部屋なら2tトラック1台で搬送できるケースがほとんどで、作業員は1~2名。料金は3.5万から8万円程度まで、業者による幅があります。
間取り別の遺品整理料金相場
遺品整理として一般的なのは、やはり故人が生前暮らしていた住まいの片付け。そういった意味で、間取り別料金で比較的安価な業者例をもとに「間取りに対する作業員人数と料金の目安」を紹介しておきます。
間取り 1K | 2名/35,000円~ |
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間取り 1DK | 2名/60,000円~ |
間取り 1LDK | 2名/80,000円~ |
間取り 2DK | 3名/120,000円~ |
間取り 2LDK | 4名/140,000円~ |
間取り 3DK | 5名/170,000円~ |
間取り 3LDK | 6名/190,000円~ |
間取り 4DK | 7名/220,000円~ |
間取り 4LDK | 8名/240,000円~ |
遺品整理の料金といった場合、梱包・搬出・清掃にかかる費用や車両及び処分代金が含まれるのが一般的。一方、その間取りが何階で、エレベーターはあるのか、車両は建物そばまで入れるのかといった住環境によって料金は変動します。エアコンやシャワートイレの取り外しなどがあれば別料金となりますし、業者によっては合同供養が基本料金に含まれているケースもあります。
オプションサービスの費用目安
遺品整理には、基本プランの他に、有料となるオプションサービスがあります。こちらでは、代表的なオプションサービスについて、その費用の目安をご紹介します。
・ハウスクリーニング(消臭・消毒作業)
いわゆる遺品整理後に行う一般的な清掃作業です。基本料金に含まれる場合の方が多いですが、ワンルームで15,000円~が目安です。
・仏壇や神棚など、遺品の供養
故人が生前使用していた品物に対し、感謝とねぎらいの意味を込めて供養するサービスです。供養の内容や量によって金額は変わる場合が多いですが、供養では10,000円~20,000円。お焚き上げでは3,000円~50,000円ほどが目安です。
・特殊清掃
孤独死や事故・自殺現場など、通常の清掃では対応できない部屋を原状回復するために、専門的で特殊な知識や技術を用いて行う、清掃のオプションサービスです。サービスの内容によっても異なりますが、おおよそ10万円前後が料金相場となります。
・エアコンやキッチンなど特殊な取り外し作業
専門的な知識と技術が必要となる家電の取り外しを行うサービスです。例えば家庭用エアコンの取り外しですと、4,000円~6,000円が料金相場です。
・車やバイクの回収・買取・廃車手の続き
車やバイクの回収や廃車の手続きを代行するサービスです。廃車手続き代行は車で13,000円~、バイクで8,000円~が目安です。
・家の解体
遺品整理後空き家となる家の解体に対応するオプションサービスです。家の立地や広さなどによって料金が異なりますが、解体工事ですと1坪あたり20,000円~50,000円が相場になります。
支払い料金を安くする方法
遺品整理にかかる費用は、依頼する遺品整理業者によって違いはありますが、それほど安いものではありません。できるだけ金銭的な負担がかからないよう、自分たちの予算に合った会社を選ぶのはもちろんですが、それ以外にも遺品整理の費用を安く抑えるのに有効なポイントがいくつかあります。
まず一番に注目したいのが、遺品の買取を行ってくれる業者を選択することです。こうしたサービスを提供している会社の多くでは、全体の費用から買取分の費用を割り引いてくれるので、予算を抑えることにつながります。
次いで注目したいのが、“遺品整理前の遺品整理”です。せっかくプロにお任せするのになぜ先に?、と思われるかもしれませんが、実はここに費用を安く抑えるポイントがあります。遺品整理の料金は、整理する物の量が多ければ多いほど高額になります。そのため、業者に依頼する前に自分たちでできるだけ量を減らすように準備しておくことも、遺品整理費用を安く抑えるのにおススメなのです。
見積もりを見る際にチェックするポイントは?
遺品整理業者は作業の依頼があると、作業を行う現場や遺品の量を確認し、「見積書」を作成します。見積書に書かれているのは、業者が行うサービスとその金額なのですが、項目が多くチェックするのが面倒できちんと目を通す人は少ないのが現状のようです。ですが、こうした見積書や契約書のチェックを怠ると、後にトラブルに見舞われる可能性が高まってしまいます。そこでここでは、見積書を見る際にチェックすべきポイントをご紹介しましょう。
・出張、供養、分別配送費用をチェック
まず見積書の項目の中でチェックしたいのが、出張費用・供養費用・分別配送費用です。出張料の場合は、全国一律か地域によって変動するのかを、供養費用の場合は、基本サービスに含まれているかオプションとなっているのかを、分別配送費用では、項目ごとか一括提示かをチェックしておきましょう。
・追加オプション費用をチェック
不必要なオプションサービスを追加していないかどうかを、しっかりチェックしましょう。『作業一式』などと書かれている場合は、項目の詳細とそれぞれの料金をしっかり記載してもらうよう依頼し直してください。
・責任者の押印をチェック
見積書に「責任者の押印」がしっかり押してあるのかどうかも、必ずチェックしたいポイントです。きちんとした業者であれば見積書や契約書にはきちんと押印されていますので、責任者印が押されていなかったり、そもそも押印する箇所もない見積書を提示するような業者は、あまり信頼できる会社とは言えないでしょう。